Curve DAO (CRV)の編集履歴#8

記事全体

簡単にまとめると

  • Curveは ステーブルコインの分散型取引所で、自動化されたマーケットメーカー (AMM) を使用して 流動性を管理します。
  • 2020年1月にローンチしたCurveは、現在は分散型金融(DefI)現象の代名詞となっており、2020年後半には大幅な成長が見られました。
  • 最大供給数量は、3,303,030,299枚です。
  • 略称はCRVとなる。

何がすごいのか?

  • Curve DAO Tokenの最大の特徴は、非常に低コストに仮想通貨を交換できること。これは、Curve DAO Tokenがステーブルコイン(米ドル価格に連動した、値動きがほとんどない仮想通貨のこと)の交換に特化しているためです。
  • マーケットメーカー(AMM)の性質上、大量のコインを交換するなどすると、スリッページ(交換時に不利な価格で交換されてしまうこと)が発生してしまいます。しかし取り扱いをステーブルコインに限定すると、値動きがないため安定した取引が実現します。結果、スリッページが少なくなり、0.04%という中央集権的並み(場合によってはそれよりも安い)取引手数料を実現できるのです。


どんな技術か?

誰が作っているのか?

Curveの創設者兼CEOは、仮想通貨関連企業で様々な経験を持つロシアの科学者であるMichael Egorov氏です。

2015年、プライバシー保護インフラとプロトコルを構築する仮想通貨事業、NucyPherの共同設立とCTO(CTO)に就任しています。

Egorov氏はまた、分散型銀行とローンネットワークLoanCoinの創立者でもあります。

これまでの実績

今後の将来性は?

Curveは「イーサリアムベース」以外のコインも交換可能

Curve DAO Tokenとよく似た「Uniswap」では、イーサリアム(ETH)系統のコインのみを基本的に交換できます。

そのためUniswapでイーサリアム以外の仮想通貨を交換すると、①まずイーサリアムに交換し、②イーサリアムを目的の通貨と交換する、という余分な工数がかかります。

結果、交換コストが高くなりがちなんですね。

Curve DAO Tokenでは、異なるトークン規格でも直接交換できます。

これは取引コストの観点から、大きなメリットとなります。


低リスクで「流動性マイニング」が可能

Curve DAO Tokenでは、交換システムに「自動マーケットメーカー(AMM)」を採用しています。

マーケットメーカー(AMM)は、中央集権的な取引所や、一般的な分散型取引所(DEX)と異なり、オーダーブック(取引板)を必要としません。

コードで書かれたアルゴリズムの計算式を元に、仮想通貨の価格を決定し、交換しています。

そんなマーケットメーカー(AMM)で欠かせないのが、流動性の提供者である「流動性マイニング」をしてくれる人。

仮想通貨を交換できるのは、その裏に、仮想通貨をCurve DAO Tokenに預け入れたままにし、いつでも交換できる状態にしてくれている人がいるからです。

そうした「流動性マイニング」を行う人は「仮想通貨を預け入れる代わりに(取引手数料の一部から)利息収入を得る」というインセンティブを得ています。

一方で、流動性を提供している間は仮想通貨を売れないので、通常は、どうしても価格変動リスクが生じてしまいます。

ところが、Curve DAO Tokenはステーブルコインで流動性マイニングが可能なので、非常に低リスクで、利息収入だけを確実に獲得することができるのです。


取引手数料が安い

それに加えて、Curve DAO Tokenでは、DAI、USDC、USDT、TUSD、BUSD、sUSDといったステーブルコインを、0.04%でのコストで交換できます。

流動性を提供する人と、流動性を利用する人(交換する人)の両方にメリットがあるんですね。

こうしたことから、「ステーブルコインの交換ならCurve」として定着し、今後も取引量が増加していく可能性があります。


分散型取引所(DEX)の取引量は増加中

分散型取引所の取引高は2019~20年にかけて、急増してきました。

2020年10月には、9月の約2兆7000億円から25%減少に転じましたが、長期的には上昇傾向が続いています。

同年の10月26日には、UniswapとCurveの取引高が過去最高の約2100億円を記録しています。

この傾向が続けば、Curve DAO Tokenが長期的に成長していく可能性は高いでしょう。


議論になっていること

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