イーサリアム / Ethereum (ETH)の編集履歴#6
- 作成日時 : 2019/5/8 22:40
- ユーザ名 : hiroshiXPS
- 獲得ポイント : 0
- 編集内容 :
記事全体
簡単にまとめると
ブロックチェーン上で自由に分散型アプリケーション(DApps)をつくれるようにした
- 分散型アプリケーション(DApps)とは、企業や銀行などの中央管理者が存在せず、自律して稼働するアプリケーションを指す。このため、DAppsは通常の管理者が存在するアプリと比較して、管理者による不正やハッキングによる問題が起こりづらい
- イーサリアムが登場するまで、ブロックチェーンを独自に構築、もしくはビットコイン等の既存のブロックチェーンを利用して分散型アプリケーションを作るのは非常に困難かつ、制限も多かった
- イーサリアムは、スマートコントラクト(ブロックチェーン上で交わすことのできる契約)を利用して、誰もが簡単にブロックチェーン上で分散型アプリケーションを作成可能にした
- すでにイーサリアムを利用した1800を超える分散型アプリケーションが開発されている
- この分散型アプリケーションを動かすための燃料がEther(ETH)である
何がすごいのか?
ブロックチェーンを用いて、スマートコントラクトを実現した
- スマートコントラクトは、自動実行される契約を意味し、契約行動をプログラム化し、自動的に実行する仕組みのことを指す(例えば、お金の貸し借りや、賃貸契約など)
- 既存のシステムでは、自動実行するプログラムを組むことはできるが、改ざんや実行されないといった課題があった
- イーサリアムは、改善が極めて困難、かつ決してシステムダウンしないブロックチェーン上に契約を書き込む事によって、真の意味でスマートコントラクトを実現した
- 加えていうと、ブロックチェーンは特定の認証機関(第三者)を必要としないため、契約におけるコストも下がる
ビットコインと比較して、送金時間が非常に短い(約15秒)
- ビットコインは送金時間が約10分と長いが、イーサリアムは約15秒となっており、送金にかかる手数料も非常も低い(ビットコインが約19円に対し、イーサリアムは約0.00035円)
- 但し、ネットワーク混雑時には、約40秒近くかかる場合もあり、送金時の状況によって異なる
すでにイーサリアムを利用した1800を超えるアプリケーション(DApps)が実用化されている
- 著名な仮想通貨であるEOS、TRON、OmiseGo等もイーサリウムを元にした仮想通貨(イーサリアム公式のDApps検索サイト)
- また、イーサリアムのアプリケーションには、ERC20(Ethereum Request for Comments:Token Standard #20)という統一規格が存在し、この規格に基づいて発行されたトークン(仮想通貨)をERC20トークンと呼ぶ。EOS,TRONなど時価総額上位のイーサリウムを利用した通貨の大半はERC20である
- ERC20トークンは、規格が統一されているため、1種類のウォレットで管理できる、ICOで利用しやすい、取引所に上場しやすい(審査が通りやすい)等のメリットがある
どんな技術か?
ブロックチェーンの承認方法は、ビットコインと同じPoW(Proof of Work)。今後PoS(Proof of Stake)へ変更予定
- ビットコインと同じPoWを採用しており、ネットワーク上にデータを書き込む際、膨大の計算を行い、早く計算をといた者(マイナー)に報酬が支払われる
- そのため、ビットコインと同じく、大量のCPUパワー(=電力リソース)を必要とする
- イーサリアムのロードマップ上では、今後コインの保有量によって取引を承認する仕組みであるPoS(Proof of Stake)に移行する予定
DoS攻撃等の不正行為を防ぐため、Gasと呼ばれる手数料を課している
- イーサリアムでは、スマートコントラクト実行時に、Gasと呼ばれる手数料が発生する(マイナーへ支払う)
- これはDos攻撃を仕掛けるハッカーも同様に支払う必要があるため、Gasの存在自体が外部攻撃対策となっている
- スマートコントラクトの複雑さによってGasの必要量は異なるが、Gasが高いほど、優先的に処理される(=マイナーへの報酬が高いため)
イーサリアムは独自の仮想マシンであるEthereum Virtual Machine(EVM)上で実行される
- EVMは、イーサリアムのスマートコントラクトを実行する仮想マシン
- イーサリアムでは、Solidityと呼ばれる独自のプログラミング言語を用いてスマートコントラクトを記述する必要があるが、Solidityで書かれたコードは、EVMコードにコンパイルされてEVM上で実行される
誰が作っているのか?
Vitalik Buterin(考案者)
- イーサリアムの考案者。2013年のウォータールー大学在籍時に、イーサリアムのホワイトペーパーを発表
- 高校時代にビットコインに興味を持ち、時給5BTCでビットコインに関するブログを運営していた
- インタビュー動画
Joseph Lubin(イーサリアム共同創業者)
- イーサリアムのホワイトペーパー発表後、Vitalikに会い、イーサリウムのプロジェクトに参画
- イーサリアムを用いたアプリ開発・支援を行うConsenSys社CEO
- 元ゴールドマン・サックス、ジャマイカの音楽関連会社 SyNerG Music CEO
Gavin Wood(元イーサリアムCTO)
- イーサリアムのイエローペーパー(技術概要が記載された文章)、スマートコントラクト用の高級言語Solidityの開発者
- 2016年1月に、イーサリアムプロジェクトからは脱退
- 分散型プラットフォームの普及・促進を行う、Web3 Foundation財団代表
Charles Hoskinson(元イーサリアムCTO)
- 2013年12月にイーサリアムCEOとして参画し、法人設立や運営を担当
- 2014年5月に、イーサリアムプロジェクトからは脱退
- 現在は、仮想通貨関連の研究・開発を行うIOHK社のCEOを務め、Cardano(ADA)のデザイン、研究等を行っている
イーサリアム企業連合
- EEA(Enterprise Ethereum Alliance)と呼ばれ、イーサリアムのスマートコントラクトを活用してビジネスに応用することを支援する企業連合
- マイクロソフト、インテル、MUFGグループ、トヨタ、KDDI等、500以上の名だたる企業が参加を表明している
これまでの実績
- 2013
- ウォータールー大学の学生であったVitalik Buterin(ヴィタリック・ブテリン)がイーサリアムの高層をまとめたホワイトペーパーを発表
- 2014/7
- イーサリアムをローンチ。プレセールで16億円を調達
- 2015/7
- フロンティア(Frontier)アップデートの実施。イーサが一般のインターネットに公開される
- 2016/3
- フロンティアの安定版Homestead(ホームステッド)ローンチ
- ブロックチェーン上で契約、取引が記録ができるようになった。多くの企業がプロジェクトに参画を表明
- 2016/6
- イーサリアムを利用したプロジェクトであるThe DAOから約65億円が盗まれる(通称DAO事件)。この結果、ハードフォークが行われ、イーサリウムクラシックが誕生
- この事件は、DAOのバグ(脆弱性)が原因であり、イーサリウムに問題があったわけではない
- 2017/9
- メトロポリス(Metropolis)ビザンチウムアップデート実施。スマートコントラクト機能が一般の利用者でも使えるように