ジリカ / Zilliqa (ZIL)の編集履歴#14

  • 作成日時 : 2021/1/26 10:14
  • ユーザ名 : toppesu
  • 獲得ポイント : 350
  • 編集内容 :

    簡単にまとめると

    ビットコインやイーサリアム等で問題になっている「スケーラビリティ問題」の解決する

    • スケーラビリティ問題とは、取引量が増加した場合に、処理速度が追いつかず送金詰まりなどが発生してしまう問題。例えばビットコインでは、一度に取引承認できるデータ量が1MBと決まっているため、データ量が多いと遅延が発生する。
    • Zilliqa(ジリカ)は、シンガポール国立大学発のプロジェクトであり、シャーディング(Sharding)という技術を採用することで処理を分割して行い、1秒で約2800件の取引を処理することができる(ビットコインは約3〜6件/秒)。
    • 独自のコントラクト言語Scilla(シラ)を開発しており、イーサリアムと比較して、安全性が高く、容易にスマートコントラクトを記述することができる。
    • 略称はZILとなる。
記事全体

簡単にまとめると

ビットコインやイーサリアム等で問題になっている「スケーラビリティ問題」の解決する

  • スケーラビリティ問題とは、取引量が増加した場合に、処理速度が追いつかず送金詰まりなどが発生してしまう問題。例えばビットコインでは、一度に取引承認できるデータ量が1MBと決まっているため、データ量が多いと遅延が発生する。
  • Zilliqa(ジリカ)は、シンガポール国立大学発のプロジェクトであり、シャーディング(Sharding)という技術を採用することで処理を分割して行い、1秒で約2800件の取引を処理することができる(ビットコインは約3〜6件/秒)。
  • 独自のコントラクト言語Scilla(シラ)を開発しており、イーサリアムと比較して、安全性が高く、容易にスマートコントラクトを記述することができる。
  • 略称はZILとなる。

何がすごいのか?

ビットコインなどと比較して、圧倒的に処理速度が速い(約2800件/秒)

  • 処理件数について、ビットコインは約3〜6件/秒、イーサリアムは約15件/秒に対し、Zilliqaは約2800件/秒と圧倒的に早い。
  • これはクレジットカードのVISAの平均処理速度とほぼ同等であり、決済機能の実用化に耐えうる通貨であると言える。

どんな技術か?

シャーディング(Sharding)技術で並列処理を行い、取引を高速化

  • ビットコイン、イーサリアム等のブロックチェーンの場合、ネットワーク上の全てのノードが取引承認処理(マイニング)を行なうため、非常に非効率かつ速度低下の要因になっている。
  • Zilliqaが採用したシャーディングとは、ネットワークをシャード(Shard)と呼ばれる小さなグループに分割して平行処理を行い、処理能力を高くする手法。
  • 例えば、1000回のトランザクションが作成された場合、ネットワークを構成しているノード数が100であれば、100のノードを20の5グループに分け、各ノードの検証数を200にする。
  • 分割してしまうと、悪意のあるノードのグループが不正行為を行なう可能性があるが、①ランダムにグループを選定、②1グループのノードは数は600~1000、というルールを設けることで安全性を担保している。

安全性の高い独自のコントラクト言語Scilla(シラ)を開発

  • イーサリアムのスマートコントラクトは、独自のコントラクト言語Solidityで記述する必要があるが、言語自体が難解であるため、開発者のハードルが高く、バグが潜んでいる可能性も高い。
  • またSolidityは、形式的検証と呼ばれる、システムが正しく動作するかの検証もできない。
  • Zilliqaは、Scilla(シラ)と呼ばれる独自のデータフロー型言語を開発。より簡単にスマートコントラクトが設計でき、形式的検証も可能となっている。

PBFT(Practical Byzantine Fault Tolerance)コンセンサスアルゴリズムを採用

  • 分散型ネットワークでは、合意形成を図る際、不正な情報や信憑性の低い情報が紛れているとネットワーク全体としての合意形成ができなくなる可能性があり、これは ビザンチン将軍問題 と呼ばれる。
  • ビットコインなどが採用しているPoW(Proof of Work)は、マイナーが多大なリソースをかけて計算の競争を行い、最初に正しい正解を発見したノードがブロック承認の権利を得るという形で合意形成を行っているが、個々のノードがトラブルを起こしたり、故意に偽の情報を伝達等を行った場合には、正しい合意形成が得られない場合がある(51%攻撃が代表例)。つまりビザンチン将軍問題を完全に解決できていない。
  • ビザンチン問題に耐性をPBFTと呼ぶが、Zilliqaは 一部のノードが故障、不正を行なう等の問題が発生した場合でも問題なく合意形成ができる PBFTアルゴリズムを採用している。

誰が作っているのか?

Xinshu Dong(CEO)

  • シンガポール国立大学のコンピューターサイエンス学博士号を取得後、Zilliqaを創業
  • ブロックチェーンだけでなくウェブアプリ、ブラウザのセキュリティ技術にも造詣が深い

Prateek Saxena(Chief Scientific Advisor)

  • シンガポール国立大学コンピュータサイエンス学科助教授
  • カリフォルニア大学バークレー校のコンピュータサイエンス学博士
  • 2017年にマサチューセッツ大学(MIT)の「Top10 Innovators under 35(Asia)の特別賞を受賞

これまでの実績