カルダノ エイダコイン / Cardano (ADA)の編集履歴#7

記事全体

簡単にまとめると

既存のブロックチェーンが抱えるスケーラビリティ(拡張性)、インターオペラビリティ(相互運用性)、サステナビリティ(持続可能性)の3つの課題を、学術的な検証を行いながら解決する

  • ビットコイン等、既存のブロックチェーンが抱える3つの課題の解決を目指している
    • 大量の取引を捌ききれないスケーラビリティ問題
    • ブロックチェーン同士が連携できないインターオペラビリティ問題
    • 技術開発、取引承認(マイニング)が持続的に行われないサステナビリティ(持続可能性)問題
  • 論文や査読等、学術的な検証を重視し、東京工業大学をはじめ、世界の有名大学と共同研究を勧めている
  • 最終目標は、銀行口座が持てない世界30億人が使用できるウォレットを作ること

何がすごいのか?

銀行口座が持てない世界30億人が利用できるウォレットの開発を目指している

  • 世界では、身分証明がなく、銀行口座さえ開設できない人々が30億人近く存在する
  • そしてこういった金融システムが行き届かない地域ほど、乳児の死亡率が高い、識字率が低い等の問題がある
  • カルダノは(正確には、カルダノの技術開発を行っているIOHK社は)、こういった人々が誰でも簡単に銀行口座(=カルダノウォレット)が持てる世界を実現しようとしている

既存のブロックチェーンの問題を学術的に検証している

  • 既存のほとんどの仮想通貨は、特にセキュリティ面、処理速度の面について、技術的な検証がきちんとなされていなかった
  • 暗号学会や大学等と連携し、学術的な論文・研究を基に、ブロックチェーンの問題点の解決を目指している
  • カルダノの技術開発を行っているIOHK社は、東工大や東京理科大と、ブロックチェーン技術の共同研究、教育に向けて提携を発表している

どんな技術か?

複雑な契約に対応した次世代のスマートコントラクト「Plutus」を搭載

  • イーサリアムは、一度リリースされたコードが修正できないという特徴があるため、リリース後に更新・修正の可能性が高い複雑な契約には適していない
  • カルダノは、より複雑な契約(スマートコントラクト)を実現するため、カルダノ・コントロールレイヤー(CL)というアプリケーションを使用し、税金、法令遵守といった、複雑且つ高度な契約内容を可能にした

Plutusは、独自のコントラクト言語Simonにより複雑なトランザクションに対応可能

  • イーサリアムのスマートコントラクト機能を用いてアプリ開発を行う場合、Solidityと呼ばれる複雑なプログラミング言語で書く必要がある
  • カルダノは、よりシンプルにコードが書けるSimonと呼ばれる言語を開発予定
  • Simonは、複数のトランザクションをまとめて処理できるため、金融関連システムなどに向いている
  • Simonの名称は、作成者のSimon Thompson、またそのコンセプトを生み出したSimon Peyton Joneに由来する

膨大なCPUパワーを要するPoW(Proof of Work)に代わる、PoS(Proof of Stake)型のコンセンサスアルゴリズムを開発予定(Ouroborosプロジェクト)

  • ビットコイン等に用いられているPoWは、取引承認のために膨大なCPUパワー(=電力)を必要としてしまう
  • カルダノは、取引承認を行う人(ステークホルダー)がランダムに選ばれる形のPoSを採用し、消費電力の削減を行う
    • 通常のPoSの場合、ステークホルダーは保有量、保有期間の長さに応じて選ばれるが、これは51%攻撃を受ける危険があるため、カルダノはランダムで選ぶ形を採用した
    • 結果として、トランザクションの処理速度が速く、ハッキングにも強い耐性を持つこととなる

高速かつセキュリティの高いウォレットDAEDALUS(ダイダロス)を提供

  • 高度なセキュリティ機能(暗号化技術)を兼ね備えた、カルダノの専用ウォレット
    • 今後ビットコイン、イーサリアムクラシックにも対応予定
  • バックアップ機能を備えており、万が一の場合もウォレットのコインを復元可能
  • プラグインによる拡張機能やバックエンドとやりとりするためのAPIも提供

開発者にも報酬を与え、持続的に開発が行われるトレジャリーシステムを構築予定

  • ブロックチェーンの多くは、報酬のほぼ100%がマイナーに与えられる仕組みとなっており、開発者には報酬がない。そのため将来的に開発が進まなく恐れがある
  • カルダノは、取引手数料の一部を将来の開発のために、別のウォレットに積み立てて行く予定
    • 開発者が改善案と必要費用を提案し、これがコミュニティより承諾されると、必要費用が上述のウォレットから支払われる仕組み

誰が作っているのか?

カルダノ財団

  • スイスを本拠地とし、カルダノのコミュニティ育成、情報配信、規制標準化の推進を行っている
  • カルダノプロジェクトを中心的に取り組んでいる組織の1つ(EMURGOとIOHK)

EMURGO(関連企業)

  • カルダノブロックチェーン技術に関するコンサルティングやスタートアップへの投資を行っている。カルダノブロックチェーンのエコシステム構築がメイン
  • 本社は東京都渋谷区。CEOは日本人の児玉健
  • 世界5カ国に拠点を持つ

IOHK(関連企業)

  • カルダノブロックチェーン、暗号通貨エイダの研究開発を行う企業
  • カルダノの考案者であり、イーサリアム創設者の一人でもあるCharles HoskinsonがCEOを務める

Charles Hoskinson(考案者、IOHK CEO)

  • イーサリアムの共同設立者でもあり、「天才数学者」「仮想通貨の第一人者」などと呼ばれている
  • 2013年頃、Udemy(オンラインの教育サービス)でビットコインの講義を配信したところ、7万人が集まった

これまでの実績

  • 2015/2
    • カルダノ財団設立
  • 2016/9
    • カルダノの開発が開始
  • 2017/9
    • メインネットが稼働開始
  • 2017/10
    • 暗号通貨取引所Bittrexに上場
  • 2017/11
    • ロードマップが公開
  • 2017/12
    • 大阪の料理店にて世界初のカルダノ決済が行われる。その様子はFacebookにて動画配信された