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簡単にまとめると

クリエイターに対価が支払われるコンテンツ投稿プラットフォームを提供

  • 既存のYoutube等の動画は、広告収入がメインであるため、コンテンツの質より再生を促すことに重きが置かれやすい。また無断転載や違法コピー・ダウンロードにより、クリエイターにきちんと対価が支払われない問題がある。
  • TRONは、ブロックチェーンを活用し、クリエイターのデジタル資産を守り、コンテンツの面白さに比例して収益が得られる仕組み。
  • 具体的には、ブロックチェーン上に記録されたクリエイターの作品に対し、視聴者が投げ銭(=TRXトークン)を与える。
  • ブロックチェーンを用いているため、中央管理者がおらず、クリエイターへの報酬を運営者が中間搾取することもない。
  • 略称は「TRX」となる。

何がすごいのか?

クリエイターが自由に、質にフォーカスをしてコンテンツ作成できる環境を提供

  • 誰でも、無料で無制限にコンテンツをアップロードすることが可能。
  • 分散しているブロックチェーン上に情報を記録するため、容量の心配がない。
  • 質の高いコンテンツほど、ファンがつき、報酬(ユーザーからの投げ銭)を受け取ることができる。
  • ブロックチェーン上にコンテンツ情報が記録するため、改ざんされず、著作権も守られる。

クリエイター個人がICOを行い、資金調達ができる

  • TRON上でTRON20というトークンを発行でき、これを個人ICOという形で販売できる。
  • クリエイターはこのICOにより、作品つくるための資金を得ることができる。
  • 将来クリエイターが人気になれば、そのトークンの価値も上がり、購入者は利益を得ることができる。

中国版Netflixの暴風(Baofeng)等、複数の大手企業と提携を実現

  • 2億人のユーザーを抱える暴風(Baofeng)と提携。ブロックチェーンを用いたコンテンツ展開を進めていく予定。
  • ユーザー数1000万人を越える中国の音楽ストリーミングサービスPeiwoやシンガポールの自転車シェアリングサービスObikeとも提携を発表される。
  • PeiwoはTRON創業者のJustin SunがCEOを務める。

長期のロードマップが明確化されている

  • Exudos(2017/8~2018/12)
  • P2Pおよび、分散ストレージテクノロジーでのアップロード、保存、および配布の仕組みにおいて、プラットフォームを絶対的に自由であり、信頼のあるものに技術開発を展開していきます。
  • Odyssey(2019/1~2020/6)
  • 経済的インセンティブ、エンパワーメント、ブロックチェーン技術などについては、コンテンツの制作、流通、普及にむけて正しく、競争力のあるものに実現していくものに作り上げます。
  • 様々な普及に対応して、システムの拡張が絶えずにできるようになります。
  • Great Voyage(2020/7~2021/7)
  • ブロックチェーン技術により、所得の測定、トロン保有者への配当の支払い、サポーターにおける管理に関する主要な問題を解消します。
  • トロンは、ファンファンドに向けて大きく転換します。
  • Apollo(2021/8~2023/3)
  • トロンシステムにおける各利用者であるプロデューサーにより、独自のトークンが発行できるようになるためには、分散型の取引のためのソリューションが必要となります。
  • 分散型の取引システムの向上により、これを実現していきます。
  • Star Trek(2023/4~2025/9)
  • ゲーム開発者が、トロンシステムにより、自由にオンラインゲームなどのプラットフォームを構築できるようにします。
  • 自律的なゲームの運営が可能となり、市場の動きを予測できるようにします。
  • Eternity(2025/10~2027/9)
  • ゲーム開発者は、トロンのプラットフォーム上において自由に設計が可能になり、ゲームの開発のための資金集めや、投資家によるこのゲーム開発などへの投資ができるようにします。

どんな技術か?

大量の取引を処理できる承認方式であるPoS(Proof of Stake)を採用

  • ビットコイン等が採用している承認方式であるPoW(Proof of Work)では、1秒あたり7件程度の取引しか処理できず、頻繁に投げ銭が投げられる(=大量の処理が発生する)TRONには向いていない。
  • TRONは、TRONの保持者が保有量に応じて取引の承認を行う仕組みPoS(Proof of Stake)を実装しており、1秒あたり1500件の取引を処理することができる。

個人同士がデータを共有する分散型ストレージを採用

  • TRONのマイナーは、ビットコインのマイニングと異なり、自身のストレージをネットワークへ提供することで、報酬を得ることができる。
  • この提供されたマイナーのストレージがTRONネットワーク上の分散ストレージであり、中央の管理者なく、クリエイターのコンテンツが保存される。
  • データは、Proof of Replication 、Proof of Spacetimeという方法で正当性が検証され、安全性が確保されている。

ビットコインでも使用されているUTXO(Unspent Transaction Output)と呼ばれる残高管理システムを採用

  • UTXOでは、取引データのみ記録し、アカウントごとの残高は記録しない。つまり、ネットワーク上の取引データから計算することで、各アカウントの残高を算出している。そのため、匿名性が高く(誰が誰に送ったかわからない)大量の取引を同時に処理することができる。
  • UTXOの仕組み自体は、スマートコントラクト機能を持たないため、TRONではUTXOモデルのベース上にアカウント抽象化レイヤーを持ち、そのうえにスマートコントラクトが乗る構造をとっている。

Tron Virtual Machine(TVM)

  • TVMは、TRON専用の仮想マシンであり、TVM上でTRONを実行可能。
  • 開発は、Solidity等の専用言語しか利用できないイーサリアムと異なり、Java, Phyton, Go言語等、多様なプログラミング言語で開発可能になる予定。

誰が作っているのか?

Justin Sun(創業者/TRON財団のCEO)

  • 若くして様々なプロジェクトを成功させている。
  • 1000万人以上のユーザーを抱える中国の音楽ストリーミングサービスPeiwo CEO
  • 2016年まで中国のRipple Lab代表を務めた
  • CEO自ら ライブストリーミング を行うなど、積極的にPRを行っている

TRON財団

  • 非営利組織でシンガポールの法律に基づき、公的または指摘利益のための活動支援
  • TRONの運営チーム

これまでの実績

  • 2017/7 シンガポールでTRON財団が設立
  • 2017/12 独自オープンソースプロトコルをローンチ
  • 2018/3 テストネット、Blockchain Explorer、Web Walletをローンチ
  • 2018/5 TRONのメインネットへの移行(イーサリアム上から移行)
  • 2018/6 TRONの初めてのブロックが作られる
  • 2018/8 TRON(トロン/TRX)がファイル共有サービスのBitTorrentを買収
  • 2019/5 OperaブラウザがTRONに対応
  • 2019/5 共同設立者兼元CTOがTRONプロジェクトから離脱
  • 2020/6 TRON 4.0を記念したキャンペーンを開催、Telegramに参加で合計5万TRXの配布キャンペーンを実施
  • 2021/3 国内取引所ビットポイントジャパンで新規取引開始